くらし 鬼北町議会9月定例会(3)

◆兵頭稔議員
◇水道事業について
〔問〕令和5年度の資産減耗費が22,663,088円あるが、この理由を問う。
〔答〕この資産減耗費は固定資産が経年変化により資産本来の使用に耐えず使用不適当となったことによる用途の廃止を行い、対象金額を固定資産台帳から減額し損益計算書に計上したものである。

〔問〕第4会計の重要契約要旨で、広報に記載されている金額と契約金額の違いについて問う。
〔答〕ホームページや広報で公表している入札結果の金額は当初契約金額であり、工事の実施に伴い変更が生じた場合は、その都度変更契約を締結し契約額の変更を行っており、決算書には最終契約額を記載しているため違いが生じている。

◇令和7年度の区長・組長会の資料について
〔問〕借金120億のうち交付税措置90億だから実質約30億の負債だと説明されたが、90億の交付税措置は、その後、毎年の措置金額をいくらに予定されているのか。
〔答〕交付税措置というのは、毎年度返済する元利償還金に応じて毎年度普通交付税としてもらえるものである。
今後の交付税措置額の予定については、毎年度策定している「中長期財政計画」において、今後10年間に計画されている事業について、事業費、町債借入額、元利償還金を試算し、それを基に「交付税措置額」を試算している。その年々の元利償還金の状況により7億円〜10億円ほどの間を推移する見込みとなっている。なお、今後10年間の事業について、その事業費等を正確に把握することは困難であるため、現時点での試算であることは御理解いただきたい。

〔問〕実質約30億の負担額は、毎年約9億の返済をされているので約4年で返済されると解釈してよろしいか。
〔答〕借金120億円のうち実質負担の30億円のみを返済すればよいということではなく、120億円を返済していくが、毎年の返済額に応じて、普通交付税が措置されるため、トータルとして町の実質負担は約30億円になるということである。
仮に、今後一切町債を借りなければ、町債の残高は減っていき、いずれ「ゼロ」になり、交付税措置も「ゼロ」になるが、実際の町財政運営にあたっては、これまでに借りた町債を返済していきながら、毎年新たな町債を借り入れていくため、町債の残高が「ゼロ」になるということは考えにくい。

◆今城喜久生議員
◇北辰寮の運営状況について
〔問〕この寮の総建設費はいくらか。
〔答〕建設に要した経費等は、用地取得費、設計監理費、新築工事費、学校林の活用に要した経費を合わせて、約3億1千800万円であり、工事費等のうち、2億6千490万円については、7割が交付税として措置がされる合併特例債を財源としている。

〔問〕歳出:ランニングコスト及び固定費・変動費はいくらか。
〔答〕令和6年度の人件費、光熱水費、施設管理費及び固定費の合計は約3千214万円、出張旅費、管理用消耗品費、配食業務委託料、寮費補助金及び変動費の合計で約764万円となり、固定費と変動費の合計実績は約3千978万円である。

〔問〕歳入:利用料及び町から入る補助金等はいくらか。
〔答〕寮生に負担いただく「寮費」の収入合計が665万4千円、寮のハウスマスターを任務とする地域おこし協力隊5名の人件費及び活動費に対し措置される特別交付税分が2千484万円、宿直にかかる人件費やその他運営管理費に対し措置される特別交付税分が471万4千円であり、寮運営にかかる歳入合計は3千620万8千円である。

〔問〕波及効果、有形効果及び無形効果は。
〔答〕特別の統廃合基準が適用される「魅力化推進高校」に北宇和高校が認定されたことは、これまでにご支援をいただいた地域や関係者の皆様のご理解とご協力によるものであり、また、町の取組やその効果についても一定の評価をいただいたものと感じている。
また、少子化により志願率が伸び悩む中、高校寮の整備前となる令和4年度の北宇和高校志願者数によると、普通科が0.59倍、生産食品科は0.9倍との公表であったが、今年度入学された1年生における令和7年度の北宇和高校志願者数では、普通科が0.8倍、生産食品科は1.0倍に達するなど、志願率の維持、向上に繋がった大きな要因の一つは、高校寮の整備運営によるものと確信している。
今年6月と7月に東京、大阪で開催された「全国募集学校説明会」では、100校を超える高校が参加をされた中、北宇和高校の相談ブースには約80組、100人を超える方が入学相談に来訪いただいたとの報告を受け、例年の2倍を超える来訪者の多さに驚きつつも、北宇和高校に対する注目度、関心度の高まりを実感した。

◇広見森の三角ぼうしの大改修について
〔問〕建物の改修の規模は。
〔答〕施設の老朽化や利用者のニーズの変化、多様化などに対応するため、施設全体を改修の対象として考えている。詳細については、今後、指定管理者、出資者、青空市直販部会や地域の様々なご意見を参考に改修方針を決定していく。

〔問〕森林組合跡地及び新規の購入した土地をどう使うのか。
〔答〕駐車場が不足しているため、決定ではないが、駐車場用地として活用する方向で考えている。

〔問〕利用客の増加、売り上げの増加は見込めるのか。
〔答〕今回の改修により、町内外からの利用や旅行者により利用客数及び売上げの増加が見込めるような改修を行いたい。

〔問〕費用対効果はどう見込むのか。
〔答〕改修費用や運営管理費用に対して、経済的効果だけではなく、地域住民や利用者の利便性向上や防災面・観光面の寄与度など社会的効果を直接的・間接的な効果として総合的に分析評価する必要があると考える。
施設整備や運営管理に係る経費が年々増加する傾向にある一方で、他の観光施設との連携など施設改修がもたらす波及効果も含め、中長期的な視点で効果を分析評価していく。