- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県宮若市
- 広報紙名 : 広報みやわか「宮若生活」 No.237 2025年10月号
◆phase2 〜未来に向かって〜
たくさんの人と関わり次世代につなぐ
里山レモンの活動をとおして
宮若をもっと盛り上げていきたい
◇学校や地域住民との共同活動
里山レモンの会が目指すものは何か。レモン農家としての成功にはとどまらない、これからのビジョンの話をしていただきました。
「私たちが最近力を入れていることの一つに、外部機関との共同の取り組みがあります。6月から博多高等学校の生徒、7月から九州産業大学の学生と、耕作放棄地再生プロジェクトを開始したんです。近年全国的な課題となっている耕作放棄地問題に取り組もうとする学生さんたちと一緒に、作業しています。9月には、博多高校の生徒が現地を訪れ、防護柵の張り直しなどを一緒に行ったんですよ。九州産業大学の学生も里山レモンの取り組みのほか、市全体について学びを深めてもらっていて、10月31日と11月1日に、大学で開催される九産大ビジョンデーでは、宮若市と里山レモンについての発表が行われる予定です。
また、今年から市の社会教育課が主催する子どもたちを対象とした体験活動『わいわいサークル』で、里山レモン農園での農業体験教室を開講しています。この活動を通して、保護者にも里山レモンの取り組みを知ってほしいと思っています。
このほか、11月には収穫祭を行う予定です。昨年は十数人の募集でしたが、今年はもう少し規模を拡大し、たくさんの人に収穫を楽しんでもらえたらと考えているところです。
実は、このような取り組みを通じて、レモン作りに興味を持つ人が増えてほしいという願いを持っているんです。私たちもだいぶ高齢の域にさしかかっているので、いずれは若い人に引き継いでもらいたいと思っています。若い人を呼び込んでレモン農家に就農してもらうには、収入が見込めることが必要不可欠ですし、なるべく栽培に手がかからず余暇も楽しめることも、重要な要素です。そのためにも、レモンの栽培で暮らしていけるような、品質が良い、ほかに負けないオリジナルを追求して「里山レモン」をブランド化し、たくさんの人や事業者に求められるものにしていきたいですね」。
◇これからも、共に前進
「レモンだけでなく、宮若にはお米やフルーツ、野菜などおいしいものがたくさんありますよね。それぞれの農家が、誇りをもっておいしいものを作っているんです。
店頭の商品や私たちのイベントで里山レモンに興味をもってくれた人が、レモンを通して宮若のおいしいものを知り、市がもっと盛り上がっていくようなサイクルを作ることが、私たちの目標です。地域全体が盛り上がるには、人の熱意はもちろん、行政などとの連携も重要です。市の職員、関係団体のみなさんと話す中で、地域を明るく盛り上げたい気持ちは同じと感じています。同じ目標を持つもの同士、それぞれの強みを生かして協力しながら進んでいきたいですね。
発足時の会員六人の平均年齢は、七年たって七十四歳を超えましたが、このように大きな夢をもって日々活動しています。これからも、共に歩んでくれる仲間を増やし、乙野、ひいては市の発展のために前進していきます」。
◆わいわいサークル×里山レモンの会
市内の子どもたちに多様な体験活動を提供する「わいわいサークル」。バレーボール教室や将棋教室など、さまざまなメニューがあります。今年は里山レモンの活動を体験する「農業体験教室」を新設しました。子どもたちの体験活動をとおして、保護者を含め多くの人に里山レモンについて知ってもらえるよう、楽しく活動しています。
参加しているのは小学1年生から6年生までの16人。庵谷圃場(ほじょう)でレモンの木にかけるオリジナルのプレート作りや収穫体験、さらにレモンを使った調理実習や直売所での販売体験も予定しています。
11月に開催する文化祭でも出店する予定です。ぜひお越しください。
問い合わせ:社会教育・文化推進係
【電話】32・3210