くらし 差別をなくすために 第484号

■こどもの未来を守っていきましょう
令和5年度、全国の小・中・高等学校などで把握されたいじめの件数は73万2568件とされています。このうち、いじめによる自殺や不登校などの「重大事態」と認定された件数は1306件にものぼり、いずれも過去最多となっています。いじめに限らず、こどもへの虐待や体罰などのニュースが後を絶たず、こどもたちの人権が守られていない現状があります。
国連が定めた「子どもの権利条約」では、すべてのこどもがもつ基本的な権利として「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」が明記されています。
家庭や学校、地域社会の中でこれらの権利が守られることは、こどもたちの健やかな成長に欠かせません。
現在、こどもたちはSNSなどの利用により、対面ではなくインターネット上で相手とコミュニケーションを取ることが多くなっています。インターネットでのコミュニケーションは気持ちのすれ違いが起こりやすく、また誹謗(ひぼう)中傷や不適切な情報の接触といった問題もあります。そのような問題に直面することで、こどもたちは自己肯定感を損ない、一人で生きづらさを感じています。こうした現状からこどもたちを守るために、家庭や学校はもちろんのこと、それらを含めた地域社会全体でこどもたちを見守っていく必要があると考えます。大人がこどもの声に耳を傾け、悩みや不安を共有できる関係を築くことで、地域がこどもにとっても大人にとっても安心できる居場所となります。
地域がこどもたちにとって安心できる居場所となるために「近所のこどもとすれ違ったら笑顔であいさつを交わす」「地域行事に参加してみんなで楽しむ」「学校行事や地域行事の応援をする」など、私たち一人一人がこどもたちのためにできることがあります。
こどもの人権を守ることは、私たちの未来を守ることになります。地域のみんなで力を合わせてこどもの笑顔を、こどもの未来を守っていきましょう。
芦屋町人権・同和教育研究協議会

問合せ:社会教育係
【電話】223-3546