くらし 元樹(げんき)だより 市長からのメッセージ

熊本弁の「よかよか」
「気にせんで、よかよか」「そっで、よかよか」といった具合に、熊本では日常的に使われる言葉です。標準語に直すと「いいね」とか「大丈夫」といった意味合いで、肯定的なニュアンスが込められています。私はこの〝よか〞という言葉に、熊本らしい温かさや包容力を感じています。
そんな「よかよか」から生まれたのが「よかボス」という言葉…。
「よかボス」とは、自分自身の仕事と生活の充実を大切にしながら、共に働く従業員のワークライフバランスや幸せを応援するボス(企業の代表者等)のことです。熊本県では、「よかボス宣言」としてこの取り組みを推進しています。
名付け親である小山薫堂さん(天草市出身の放送作家)によれば、〝よか〞には「良いボス」という意味だけでなく、部下の失敗も「よか、よかぁ⤴」と温かく受け止める懐の深いリーダー像が込められているのだそうです。成果や効率だけでなく、失敗や困難を前向きに受け止めるしなやかさも、今の時代のリーダーには求められているのだと思います。
私も市長として「よかボス宣言」に賛同し、まず自らがワークライフバランスを大切にし、健康で豊かな人生を楽しむこと、また、職員が結婚や子育て、介護など様々な場面で安心して働ける環境づくりに力を入れることを宣言しています。同時に、こうした取り組みが、職員の仕事への意欲やモチベーションの向上につながってほしいと願っています。
さらに、「よかボス宣言」をした企業には、「よかボス倶楽部」の一員として、異業種交流会など、他の企業とのネットワークや学びの場に参加できるというメリットもあります。今後は、この取り組みを市内の企業や事業所にも広げたいと思っています。共感するリーダーが増えれば、家庭やプライベートを大切にできる職場が増えるだけでなく、失敗さえも成長の糧とし、誰もが安心して挑戦できる風土が根づく…。それが地域の活力となり、地元を愛し、若者が夢を描き続けられるまちへとつながると信じています。
「よかよか」の温かさを地域に根付かせ、誰もが安心して暮らし、働くことができる宇土市を目指して、「よかボス」の輪を広げていきましょう!
「よかボス宣言ば、しなはらんですか?」
「よかボス宣言てな!そりゃ、よかよか!」
※「よかボス」宣言に関するご相談は、市総務課行政係までお寄せください。
元松茂樹