くらし 【特集】戦後80年、平和への誓いを新たに 記憶の橋を架ける(3)

■都城歴史資料館 特別展 戦中・戦後の都城のまち・人々のくらし
戦後80年の節目に当たる今年、都城歴史資料館では、戦中・戦後のまちの姿や人々の暮らしを伝える特別展を開催しています。空襲を受けた市街地や厳しい暮らし、出征する若者たちの思い。残された史料や戦争体験者のさまざまなエピソードに触れることで、戦争の記憶が年月を超えて私たちの心に迫ります。この機会に、「平和とは何か」を考える時間を過ごしてみませんか。

○特別展の概要
会期:11月9日(日)まで
※月曜日休館(祝日の場合は翌日)。展示替休館9月9日(火)・10日(水)
開館時間:9時30分〜17時
※入館は16時30分まで
入館料:一般220円(160円)、高校生160円(110円)、小・中学生110円(50円)
※( )内は20人以上の団体料金。都城島津邸・高城郷土資料館・都城歴史資料館の観覧券半券を提示した人は団体料金適用。8月31日(日)までは小・中・高校生無料

○関連企画 戦争体験談お話会
戦争体験者の話を交えたお話会を開催します。
日程:8月15日(金)・17日(日)、9月21日(日)、10月19日(日)
時間:14時〜15時
会場:都城歴史資料館
費用:入館料が必要
※特別展や関連企画について詳しくは、市ホームページを確認ください

○文化財課 主査 田中滉太郎
本特別展では、戦中・戦後の都城の様子を伝えるため、初公開を含む多くの史料を展示しています。また、宇佐市教育委員会の協力により都城出身の特攻隊員に関する貴重な史料なども見ることができます。そのほか、寄せられた多くの戦争体験談を通して、当時の人々の思いや暮らしの一端をお伝えしています。戦争の記憶を受け継ぎ、平和について考えるきっかけとなれば幸いです。

・遺書(大分県宇佐市教育委員会所蔵)
都城出身・藤井眞ま治はる大尉が家族に宛てた遺書。疎開先として都城を勧める思いが記されている。
・饌場配置要図(しせんじょうはいちようず)
昭和10年の陸軍特別大演習に関する図面で、会場配置や都城駅からの経路が描かれている。
・火の見やぐら詰所完成
完成した中町第4班火の見やぐら詰所に地域住民が集合。戦時中は火災監視のため、住民が交代で詰めていた。
・昭和十六年西嶽村(にしだけそん)報第二十號(ごう)
西嶽村(現・美川町ほか)の公報。ガソリン用の干甘藷(かんしょ)の供出を農家に求める内容が記載されている。

問い合わせ:文化財課
【電話】23-9547

◆戦没者・空襲犠牲者合同追悼式
市では、都城大空襲のあった8月6日に合わせて、戦争で命を落とした人たちの冥福を祈るとともに、平和への誓いを新たにする合同追悼式を開催します。
日時:8月6日(水)10時〜
場所:総合文化ホール

◆慰霊・平和記念の黙とう
○広島市原爆被爆80周年慰霊・平和祈念
日時:8月6日(水)8時15分

○長崎市原爆被爆80周年慰霊・平和祈念
日時:8月9日(土)11時2分

○全国戦没者追悼
日時:8月15日(金)正午

問い合わせ:福祉課
【電話】23–0963

■この夏、平和について考えませんか
おなかいっぱい食事を取れること。安心して眠りに就けること。明日もまた家族や友人と笑って過ごせること。現代の私たちにとって当たり前のことが、当たり前ではなかった時代があります。

80年前、都城のまちは空襲で炎に包まれました。
80年前、若者たちは都城から特別攻撃隊として飛び立ちました。
80年前、都城で多くの人が家族や友人を失いました。

もう二度と戦争を繰り返さないためには何が必要なのでしょうか。
本当の意味での「平和」とは何なのでしょうか。

終戦から80年目を迎える今年。
失われた多くの尊い命に心から黙とうを捧げ、これから80年後、100年後の平和を願いましょう。
私たち1人1人が「平和」について考え続けることが世の中をより良い方向に変えていく。
私たち自身や子どもたちが生きる未来のために、この夏、平和について考えませんか。

問い合わせ:
秘書広報課【電話】23-3174
文化財課【電話】23-9547
福祉課【電話】23-0963