- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県日置市
- 広報紙名 : 広報ひおき 令和7年8月号(8月8日(金)発行)
■ウミガメパトロール(通称:カメパト)
本市では毎年、日置市ウミガメ保護監視団体(員)(市登録団体)を設置し、ウミガメ保護監視パトロールに取り組んでいます。今年も18団体がカメパトに参加し、保護活動を行いました。
◇いざ、出発!
ウミガメの産卵は、通常夜間(午後9時~午前3時ごろ)に行われることから、パトロールも夜間に行います。
[ここで!パトロールのおきて]
・懐中電灯やカメラなどの光を絶対に点けない
・大声で騒がない
・ウミガメを見かけたら、触ったり近づいたりしないで、そーっと見守る
◇足あとを発見!
パトロール中は明かりを点けてはいけないので、暗闇の中で目をこらしながら、砂浜に残ったウミガメの「足あと」を探します。アカウミガメは手足をクロールのように交互に動かして進むため、両側に手足の丸い跡(左右非対称)、真ん中におなかで這いずった跡ができます。足あとを見つけたら、近くにウミガメがいる、または卵を産んでいる可能性が高いため、周辺を捜索します。
◇ウミガメを発見したら…
産卵が始まるまでは絶対に光を点けず、静かに待ちます。ウミガメの卵はピンポン玉くらいの大きさで、一度に100~140個ほど産卵します。
◇卵を発見したら…
基本的には、産んだ卵は自然のままにしておきますが、食害にあいそうな場合や波にさらわれ水没しそうな場合は保護する必要があるため、近くの小学校のふ化場に卵を持っていきます。
ウミガメは、卵のときの砂の温度で性別が決まります。29℃で大体メスオスが1:1の割合で産まれ、29℃より高いとメス、29℃より低いとオスになる確率が高くなります。また、温度が高すぎるとふ化しないため、温度管理がとても重要となります。
ウミガメの卵はおよそ60日でふ化します。ふ化した子ガメのうち成体になるのは5千匹に1匹と言われています。
■日置市での取り組みの一部をご紹介!
◇吹上浜クリーン作戦
吹上浜は全長47キロメートルの長さを誇る砂浜海岸で、その景観の美しさから日本三大砂丘、渚の100選にも選ばれています。しかし、海からの漂着ごみや、観光客のごみ捨て問題などにより、浜の汚染が深刻化しています。
日置市では毎年7月に、吹上浜の環境美化活動の一環として「吹上浜クリーン作戦」を実施しています。浜の清掃を行うことで、景観の保全はもちろん、ウミガメが産卵しやすい環境作りに取り組んでいます。ウミガメがたくさん上陸できるということは、自然が豊かな証になります。ごみのポイ捨てをしない、リユース・リデュース・リサイクルを心がけ、ごみの量を減らしていくといった私たちのちょっとした行動の変化が、多くの生き物の命を守ることにつながります。
今年は7月5日に東市来地域で、7月6日に日吉地域と吹上地域で、朝7時から清掃作業を実施しました。市民の皆さまや地元企業のかたがたなど多数の参加者のもと、懸命な作業が行われ、とてもきれいな海岸となりました。
◇伊作小かめさん祭り
吹上地域の伊作小学校では毎年、ウミガメに対する知識を深め、生き物や自然環境を大切にしようとする心を育むことを目的に、「かめさん祭り」を開催しています。学年ごとにウミガメやごみ問題を題材とした、大うちわやプラカード、お面などを作成し、「ウミガメを守ろう」「海をきれいにしよう」と大きな声で呼びかけながら学校周辺を練り歩きます。
ウミガメの産卵動画を市ホームページに掲載しています。
右の二次元コードからぜひご覧ください♪
※詳しくは本紙をご覧ください。
◇もっと知りたいそこのあなた! ウミガメクイズに挑戦してみよう♪
(1)アカウミガメの寿命は何年でしょうか?
A.30年~40年 B.70年~80年 C.1万年
(2)卵を産むのに、どれくらいの深さの穴を掘るでしょうか?
A.20センチ~30センチ B.40センチ~60センチ C.1メートル~1メートル20センチ
「知る」ことが「守る」ことの第一歩につながります。
ウミガメのふるさと「吹上浜」を守り、ウミガメを守るため、私たちにできることを少しずつ、実践していきましょう!