くらし こんにちは! 生活環境課です

今回は、「ブルーカーボン」のお話です。
空気中のCO2を減らすためにはCO2排出量の削減とともに、CO2吸収量の増加も重要なポイントです。陸地では植物が光合成によりCO2を吸収することがよく知られていますが、その際に取り込まれ貯留される炭素を「グリーンカーボン」と呼びます。海においても海草や海藻が光合成を行い、海水に溶けているCO2を吸収します。その際に取り込まれ貯留される炭素を「ブルーカーボン」と呼びます。ブルーカーボンは海底や深海などに長期間貯留されるため、地球温暖化対策に貢献できると考えられています。
CO2の主な吸収源となっているのが、「ブルーカーボン生態系」と呼ばれている海草や海藻が生える藻場(もば)、塩性湿地・干潟、マングローブ林などで、これらを保全し育てていくことが、ブルーカーボンを増やすことにつながります。日本において藻場はブルーカーボン生態系の大部分を占めていますが、魚介類による食害(磯焼け)や海水温の上昇、埋め立てや海水汚染などにより減少し続けてきました。ブルーカーボンを増加させるためにも、藻場を甦らせることが課題となっています。

●ここに注目
ブルーカーボン生態系にはCO2吸収としての役割だけではなく、海洋生物の産卵・保育場としての生物多様性、水質浄化、さらに漁業など水産資源の活性化といった多面的な価値があります。ブルーカーボン生態系の保全活動を推進することが、地球温暖化の防止のみならず、生物多様性に富んだ豊かな海を醸成し、ひいては私たちの豊かな生活につながります。

●関連URL
環境省「エコジン」【URL】https://www.env.go.jp/guide/info/ecojin/feature1/20240828.html
環境省「ブルーカーボンとは」【URL】https://www.env.go.jp/earth/ondanka/blue-carbon-jp/about.html
国土交通省「港湾:ブルーカーボン‐国土交通省」【URL】https://www.mlit.go.jp/kowan/kowan_tk6_000069.html