くらし シリーズ人権を考える74

人権尊重社会の実現をめざして

■災害時における人権~「自助」「公助」「共助」の考え方の連携が大切です~
日本は、地震や台風をはじめとする自然災害が多い国です。災害時には、被災した全ての人たちに人権上の問題が起きる可能性があります。高齢者、障がい者、妊産婦・乳幼児、外国人、女性、子どもなどへの配慮不足や人権侵害など、さまざまな問題が表面化しています。
災害時には、これまで経験したことのないような不安やストレスを感じます。災害時こそ、お互いを思いやる行動ができるよう、普段から人権意識を高めておくことが大切です。
みなさんは、「自助」「公助」「共助」という3つの「助」をご存じですか?
「自助」は、自分の命は自分で守ることで、防災の基本と言われます。
「公助」は、行政による支援のことです。
「共助」は、家族だけでなく、隣近所、地域(自治会など)単位での助け合いの体制をつくることです。
「共助」は日常生活でも大切であり、その意識を高めるためには、人に対する思いやりの気持ちをもつことが最も重要です。阪神淡路大震災や東日本大震災などで救出された人の多くは、近隣住民によって助け出されたという調査結果もあります。
「共助」は、避難行動、避難所の円滑な運営において大きな役割を果たします。周囲の人との助け合いやお互いを思いやる気持ちなど、地域での普段からのコミュニケーションが重要です。
防災対策や災害対応では、「自助」「公助」「共助」の考え方を連携させることが大切です。普段から、災害時における3つの「助」について考え、いざという時に、人権の視点にたった「共助」が実践できるよう備えましょう。

◇9月の「特設人権相談所」
開設日時:9月3日(水)9時30分~12時
場所:伯太中央交流センター(研修室)

問合せ:人権施策推進課
【電話】23-3054