くらし 〔特集〕楽しみいっぱい 川であそぼう(2)

■川の特徴を知って楽しく安全に遊ぼう
内子消防署本署 救助係長
福岡 誠啓(まさひろ)さん

◇水の事故、子どもは川が6割
「令和6年夏期における水難の概況」(警視庁)によると、昨年7~8月に全国で発生した水の事故は488件。過去5年間もほぼ同程度で推移しています。中学生以下では、死者・行方不明者が発生した場所は「河川」が61.1%と最も多く、水遊び中の事故が7割近くを占めます。4年前には、肱川で男子高校生が溺れて亡くなる事故が発生しました。私も現場に向かいましたが――とても残念です。内子町内でも過去に、親子が川で流される事故がありました。いずれも、ライフジャケットを着ていれば防げた可能性が高いです。こうした不慮の事故をなくしたい、という気持ちで日々、業務に当たっています。

◇川ならではの恐さを知る
川は「流れがある」ことと「川の中の状況が変わり、分かりづらい」ことが特徴です。特に大雨が降った後などは、川の形状や流れが大きく変わります。増水しているとき、水が濁っているときは近付いてはいけません。穏やかなように思えても、上流で降った雨の影響で急に増水する場合もあるので、注意が必要です。また体調が悪いとき、酒を飲んだときなどは、川に入るのは控えましょう。

◇みんなで川を楽しもう
最後に、川には一人では行かないことが重要です。特に子どもからは、常に目を離さないでください。私も休日には息子と一緒に川に遊びに行くことがあります。楽しい場所ですが、ライフジャケットを着ていないと、私は今も川に入るのは恐いと感じます。「危ないところもある」ということをいつも頭に入れて、皆さんも楽しく遊んでもらえたらと思います。