- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県菊池市
- 広報紙名 : 広報きくち 令和7年9月号
令和7年度当初予算は、4月に市長選挙を控えていたため、義務的経費や経常的経費を中心としたいわゆる「骨格予算」でした。6月の市議会定例会で、政策的経費や投資的経費などを含む補正予算が可決され、骨格予算に「肉付け」された実質の令和7年度予算が成立しました。予算編成にあたっては、総合計画の将来像実現に向け、中長期的な施策展開を見据えた編成を行いました。併せて、緊急性や実効性の高い事業を優先して各種事業に取り組みます。
■6つの主要施策
[1]住宅・人口増の促進について
◇移住・定住支援
令和5年度より移住者支援として開始した子育て世帯移住支援事業を継続するとともに、新たな定住施策として、既に本市に居住している人に対しても子育て世帯定住支援事業を開始し、さらなる子育て世代の移住、定住の促進を図ります。
また、宅地開発を行う事業者に対して補助金を交付し、宅地化を推進することで定住人口の増加を図ります。特に、旭志地域の一部は先般熊本県が発表した「くまもとサイエンスパーク推進ビジョン」に位置付けられており、商業施設の誘致および宅地開発をこれまで以上に推進します。
[2]産業と経済について
◇農業振興
本市の基幹産業であ
る農業については、担い手農家の確保と育成が極めて重要であり、今後も、本市独自の補助金などの交付をはじめ、営農指導員による農業技術や経営の助言・指導など、農業者に対するサポート体制を充実させ、新規就農者を確保し、優れた農業者を育成します。
◇観光振興
自然回帰・健康志向といった「癒いやし」を本市観光の柱として、官民連携による中長期的かつ戦略的な視点で観光振興に取り組みます。
その中でも、菊池温泉街は旅館などが抱える構造的課題などの解決による温泉街の再生および魅力向上を図るため、「菊池温泉街リブランディング基本構想及び実行計画」に基づき、旅館などの経営基盤強化や食のメニュー開発およ
び泊食分離の推進、温泉街の景観ガイドラインの策定に取り組みます。
[3]教育と文化について
◇学校施設
令和5年度からの継続事業である菊池南中学校長寿命化改良工事の完成を目指します。また、令和8年度以降の計画を検討するため、築年数が50年を経過している七城小学校、七城中学校、泗水東小学校の「耐力度調査」を実施します。
◇文化財・民俗資料
市内各地に分散して保管している文化財や民俗資料は、既存施設を文化財収蔵施設に改修して集約し、保存管理の一元化を目指します。
[4]子育てと健康福祉について
◇子育て支援
子どもの健やかな育ちと安心して子育てができる環境を整えるため、保育を必要とする全ての児童の受け入れ体制を整えます。また、放課後児童クラブについても、待機児童が発生しないよう体制を整えます。
◇健康づくり
市民の健康を守るための施策を推進します。妊娠期から子育て期、成人期、高齢期まで、ライフステージに応じた切れ目のない保健指導や支援を通して、健康を守るための環境整備を進めます。
◇高齢者福祉
住み慣れた地域で健康に暮らし続けるために、住民主体の通いの場やサロン活動内容の充実を図るため、誰もが参加し楽しむことができるUDe‐スポーツの導入や、心と体の衰えを防ぐ、いわゆるフレイル予防を目的とした健康教育や個々に応じた保健指導を行うことで、介護予防につなげ高齢者の健康寿命の延伸を図ります。
◇障がい福祉
一人一人のニーズに即した適切な障がい福祉サービスが有効に利用できるよう、関係機関との連携および基幹相談支援センターによる相談支援の充実・強化を図りながら、地域での生活を支援します。
[5]自然環境と暮らしの基盤について
◇脱炭素・循環型社会の実現
熊本連携中枢都市圏全体の「地球温暖化対策実行計画」の改定に取り組みます。本市の「第三次地球温暖化対策実行計画」についても、対象施設の見直しを行うなど、さらなる温暖化対策の取り組みにつなげます。
◇ごみの減量化
引き続き広報紙やホームページ、ごみ分別アプリ、出前講座などにより市民への周知・啓発を図ります。具体的には、生ごみ処理機などの購入に伴う補助事業により、燃やすごみのさらなる減量化に努めます。
◇防災・消防体制
防災情報が市民へいつでもどこでも確実に届くよう、「きくち防災・行政ナビアプリ」の普及促進を図るとともに、地域の防災訓練や災害時における体制を充実させるため、女性を含めた防災士の育成を進めます。
問い合わせ先:財政課
【電話】0968-25-7202