くらし ~デジタル化は目的ではなく手段~ 地域の絆をデジタルで強化

PTA活動や自治公民館運営の負担軽減と持続可能な地域活動を目指し、市では令和6年度に「地域コミュニティデジタル化事業」を実施しました。本事業の中から、今回は有水小学校と麓自治公民館(中郷地区)の取り組みを紹介します。

■課題解決に挑戦
活動内容の負担の大きさが、地域団体の加入率低下の一因となっている現状を踏まえ、デジタル技術を活用して課題を解決し、効率的な地域活動のモデルケースを作ることを目指した本事業。PTAや自治公民館の現状調査から改善案の検討を地域と共に進めてきました。

◆Case1 有水小学校
有水小学校では、LINEとつながるビジネスチャットにより、PTA運営の効率化を実現しています。PTA活動に関する各種打ち合わせがグループトークでできるため意思決定が迅速化。また、従来はPTA役員が電話や来校で行っていた文書の確認作業などがオンラインで完結し、負担軽減につながりました。
そのほか、交通立ち番指導の報告(日誌廃止)や、危険箇所の写真共有、PTA活動の出欠確認、緊急時対応の連絡・集約、事故・事件情報の共有、休業中の問い合わせ対応などに活用。学校コミュニティの効率化に大きく貢献しています。

◆Case2 麓自治公民館
麓自治公民館では、「LINE公式アカウント」と「グーグルサイト(ホームページ)」を併用した効率的な情報発信を実施。イベント告知や緊急連絡など今伝えたい情報はLINEで即時に配信、公民館報のアーカイブや活動報告など必要なときに見返したい情報はホームページで閲覧できるようにすることで、情報の種類や目的に合わせた発信を実現しています。

○LINE公式アカウント
回覧板やイベント告知など、タイムリーな情報発信に活用。

○グーグルサイトホームページ
イベントの報告や公民館報アーカイブ、プライバシーポリシーの掲載などに活用。

■デジタル化がもたらした変化
・情報伝達の即時性向上 ⇒連絡がリアルタイムで可能
・若い世代の参画促進 ⇒スマホで情報確認、参加表明が可能
・役員の負担軽減 ⇒ペーパーレス化、問い合わせの減少
・引継ぎの円滑化 ⇒活動記録の蓄積と継承 など
※各事業の成果など詳しくは、市ホームページを確認ください

■地域の絆が深まりました!
副館長である父の提案がきっかけでLINE公式アカウントを作成しました。現在は地区の約7割が登録し、即時の情報発信が可能になりました。若い世代の参加も増え、地域が活性化していることを感じています。
麓自治公民館 SNS担当 稲森陽香(はるか)さん

問い合わせ:
・PTAに関すること 生涯学習課【電話】23-9545
・自治公民館に関すること 地域振興課【電話】23-7146