- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道ニセコ町
- 広報紙名 : 広報ニセコ 令和7年4月号
◆教育行政執行方針(続き)
2 豊かな心と健やかな体の育成
(4)健康教育・食育の充実
学校給食については、安全・安心の安定した運営のため、衛生管理の徹底のほか、調理機械や設備の適切な維持管理や点検・修繕の実施、調理機械などの計画的な更新を進めます。
また、地元をはじめとする道産・国産の食材の活用を図ることにより、さまざまな食に触れることができるよう努めるとともに、学校給食を通じて望ましい食習慣や食文化、食を通した健康への関心を育てる食育指導を進めます。
食物アレルギー対応については、保護者や児童生徒、学校と連携し、これまでと同様に個別に対応します。
また、学校給食費については、これまで学校給食費1食当たり単価の据え置きや、第2子以降の学校給食費の免除を実施してきましたが、令和7(2025)年度は国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を活用し、本町の小中学校に通学する児童生徒の保護者が負担する学校給食費の無償化を実施し、子育て世帯のさらなる負担軽減を図ります。
(5)人権・道徳教育の推進
本町は国内外からの移住者が多く、文化や社会的背景が異なる多様な子どもが就園・就学しています。有島武郎が残した相互扶助理念の定着のほか、平和で民主的な社会の実現や互いの人権、多様性を尊重し、思いやる心を育む道徳教育を家庭や地域と一体となって進めていきます。
また、子どもの権利条約に基づく子どもの人権を最大限に尊重し、豊かな心や人間性の育成に努めるほか、まちづくり基本条例第11条(満20歳未満の町民のまちづくりに参加する権利)に基づく子どものまちづくり参加を進めます。
3 確かな学力の育成
(1)新しい時代に必要となる資質・能力の育成
ニセコスタイルの教育研究会での調査研究活動などを通じ、「主体的・対話的で深い学び」の視点に立った教育活動の改善に、教職員が一体となって組織的に取り組みます。また、コミュニティ・スクールの活動を通じ、地域の人材や資源をさらに積極的に活用するなど、「社会に開かれた教育課程」を実現し、未来の創り手となるために必要な資質・能力を育みます。
(2)特別支援教育の推進
子ども一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援を行うため、幼児期を含め早期からの教育相談や就学相談を行います。特別な配慮が必要な児童生徒に対しては、通級指導(ことばと学びの教室)や特別支援学級での学びのほか、小中学校に特別支援講師を配置し、日常生活や学習面の支援を行うなど、特別支援教育の充実に努めます。
(3)STEAM教育・キャリア教育の充実
総合的な学習の時間における教科など、横断的な学習や探究的な学習を実践し、異なる分野の知識を統合して創造的に問題を解決する能力を育み、STEAM教育の充実を図ります。
また、児童生徒が社会的・職業的自立に向けた資質・能力を身に付けていくことができるよう、学校におけるキャリア教育の充実を図ります。
4 ふるさと・多文化共生の推進
(1)ニセコスタイルの教育の推進
「ニセコスタイルの教育」は、小学校から中学校までの9年間の連続性のある教育に加え、幼児センターやニセコ高校との連続性も考慮し、「4校種を連続した一つの学園体」と捉えた、ニセコで学び、ニセコを愛する子どもを育てる取り組みです。重点項目である英語教育、ふるさと学習、ICTの活用を中心に取り組みを進め、各学校が一体感のある教育活動を展開することにより、ニセコスタイルの教育のさらなる推進に取り組みます。
(2)国内外交流・国際理解の推進
ニセコ高校内のNISEKO World Villageを拠点として、町国際交流推進協議会や北海道インターナショナルスクールニセコ校(HIS)・京都インターナショナルユニバーシティーニセコ校(KIUA)と連携・交流などを行いながら、高校生のほか小中学生や町民のみなさんも参加できる多文化共生の社会づくりの取り組みを進めます。
また、子どもたちが異なる文化に触れ、視野を広げる機会として、鹿児島県薩摩川内市・滋賀県高島市(旧マキノ町)との少年交流事業を実施します。