- 発行日 :
- 自治体名 : 新潟県妙高市
- 広報紙名 : 市報みょうこう 令和7年8月号
ネイチャーポジティブとは日本語で「自然再興」を意味し、急激に衰退を続ける生態系を保全するだけでなく、回復を進めようとする取組であり、SDGsにも深く関係します。市は、ミズバショウの群生地であるいもり池や国立公園妙高の鳥ライチョウの保全活動に取り組んでいます。皆さまからもぜひご協力をお願いします。
■妙高山といもり池の景観と自然環境を守るプロジェクト
いもり池のほとりにある歌碑にも刻まれた、この歌は歌人の与謝野晶子の一首です。
いもり池は、四季折々の妙高山をその身に映す市内有数の景勝地であり、春にはミズバショウ、秋には紅葉と、訪れる人々が思わず足を止める美しい景色を見ることができます。
近年では、温暖化などの影響により、陸地化や湿原の乾燥化が進み、ミズバショウの数が減少していて、この豊かな自然環境を守ることが重要になっています。そのため、いもり池西側に位置し、池へと水を届けるたいせつな水路があり、自然の生態系を支えるうえで重要な役割を果たす民有地(約5500平方メートル)を市が購入することで、美しい景観を守りたいと考えています。
しかし、広大な土地の取得には多くの費用がかかるため、市だけでは対応が難しいのが現状であり、取組に賛同いただける皆さまのご協力をお願いしています。
クラウドファンディングにご協力ください
毎年、官民連携による環境保全活動を行っています。作業ボランティア(環境サポーターズ)も募集中!次は9月6日(土)に渋江川クリーン作戦、9月20日(土)・21日(日)にスイレン駆除を実施予定です
■日本最北限のライチョウ個体群を守る
日本の特別天然記念物のライチョウは、日本の高山帯でのみ生息する野鳥であり、火打山が日本最北限の生息地点となっています。なかでも火打山のライチョウにしかない独特の遺伝子タイプが見つかっていて、祖先的な集団ではないかと考えられています。
近年では、温暖化の影響により、ライチョウの生息環境が変化していて、個体数の維持が不透明な状況となっています。例年ボランティアや関係者の皆さんが連携し、ライチョウのエサとなる高山植物の生育を妨げているイネ科植物の除去や個体数調査などを実施しています。
■妙高市制施行20周年記念事業 2025年度 日本山岳会 自然保護全国集会 妙高大会
妙高市制施行20周年・妙高戸隠連山国立公園指定10周年を記念して、日本山岳会自然保護全国集会妙高大会を開催します。どなたでも参加いただけますので、ぜひ申し込みください。
日時:10月18日[土]13~17時
会場:妙高高原メッセ
基調講演:
萩原浩司氏(山と溪谷社取締役)…山と溪谷社で雑誌「山と溪谷」「ROCKandSNOW」編集長を歴任。NHKの登山番組「にっぽん百名山」シリーズでは「山の編集長」の愛称で出演。新潟の山と自然保護をテーマにお話しいただきます。
小林篤氏(長野県環境保全研究所技師)…環境省信越自然環境事務所専門官としてライチョウをはじめとする希少種の保全行政に携わり、4月から現職。妙高戸隠連山でのライチョウ保全活動についてお話しいただきます。
申込み:環境生活課に電話または以下の専用フォームから
申し込みはこちら(本紙またはPDF版に掲載の二次元コードをご利用ください)から!
問合せ:環境生活課SDGs推進室
【電話】74-0033