- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県行田市
- 広報紙名 : 市報ぎょうだ 令和7年9月号No.951
■食を通じて地域と関わりつながった思い
丸橋 悦子さん(西新町・80歳)
今月はいきいきサロンの設立などに貢献した丸橋悦子さんを紹介します。
丸橋さんは神奈川県平塚市出身で、27歳のころ、出産をきっかけに行田市へ転入しました。母がさまざまな工夫を凝らした料理を作ってくれたことから、「自分の子どもにもしてあげたい」との思いと家族の健康を考え、管理栄養士の資格を取得しました。当時40歳を過ぎていましたが、「勉強に年齢は関係ない」と家事や子育ての合い間に時間を見つけて勉強したそうです。
資格取得後は、幼稚園に通園する子どもたちの食育や、高齢者を対象とした栄養講座や食生活の指導などを行ってきました。そして60歳のころに介護支援専門員(ケアマネージャー)の資格を取得した他、民生委員・児童委員として、それまで以上に行田市の共生社会実現に尽力してきました。
70歳のころには、近所の有志が集まり、閉じこもりがちな高齢者の交流の場を作ろうと、「西新町いきいきサロン」を設立。その後、市が行う出前講座で、介護予防のために重りを付けて行う体操「100歳体操」を知り、いきいきサロンで週1回実施してきました。「一人ではなかなか続けられない体操も皆となら」という高齢者も多く、毎回10人以上が参加。体操だけでなく、「10分間の休憩や水分補給、おやつの時間には楽しいおしゃべりにも花が咲きます」と丸橋さんは笑顔で話してくれました。こうした活動の他、いきいきサロンでのボランティア活動が評価され、昨年埼玉県から「住みよい地域社会の実現のため実践活動している団体」を表彰するシラコバト賞を受賞しました。
これからについて丸橋さんは、「いきいきサロンの平均年齢が75歳以上なので、若い方にも参加してもらい、バトンをつないで長く続いてほしい」と語ります。丸橋さんらが続けてきたいきいきサロンが今後も高齢者の支え合いの拠り所として、安心して暮らすことのできる地域を作り続けていくことでしょう。