くらし Close-up―クローズアップ―地域おこし協力隊Vol.2

「地域おこし協力隊」は、都市部などから移住して地域の活性化に取り組む総務省の制度です。任期は最大3年で、それぞれが観光やまちづくりサポートなどのミッションを掲げて活動を行います。内子町には10月1日から、新たに2人が着任しました。ここでは新任隊員の思いを紹介します。

■思い出の地で、一歩ずつ。心から元気になれる地域を目指して
神野眞人(じんのまさと)さん
出身地:新居浜市
ミッション:五十崎地域での観光交流による地域づくり

子どもの頃に両親と五十崎大凧合戦や花火大会を訪れた思い出があります。祭りなどの地域文化が今も守られているのは、実はすごいこと。町内の人だけでなく、訪れる人にもこのぬくもりを感じてほしいという思いで、協力隊を志しました。
前職は東京都にある建築関係の企業で、現場監督と職人をまとめる仕事をしていました。機転を利かせて問題を解決したり、人と人をつないだりするのが得意です。培った経験や知人との交友を生かし、五十崎の文化と自然を生かした企画を運営したいです。例えば川沿いのライトアップなど、誰もが気軽に立ち寄れる場所を作るのが今の目標。将来的には、五十崎地域が「ここに来れば心から元気になれる」と感じられる場所になればと思います。内子町のことも五十崎地域のことも、まだまだ分からないことだらけ……。活動中、町の皆さんと関わる中でたくさんのことを教わりたいです。内子町の魅力を真っすぐに、楽しく発信していきます。

■前向きな先輩たちと共に、農業の維持拡大に貢献したい
山縣裕也(やまがたゆうや)さん
出身地:東京都
ミッション:農業の技術継承と魅力などの情報発信を行う

幼少期、祖母の畑仕事を手伝う中で農業の面白さや達成感を知りました。東京農業大学での4年間は作物の栽培方法だけでなく、農家の後継者不足や第三者継承なども勉強。また実習では桃の栽培を行い、果樹に興味を持つきっかけになりました。就農地を探して移住フェアに参加した際、愛媛県の自然に惹かれて移住を決意。中でも内子町は、栗や梨など多様な果樹を作っているところが魅力的だと感じました。
今後は農業の担い手として、ブドウの栽培に力を入れていきます。先輩農家さんたちに教わりながら基礎を固め、2年目からは実際に自分で育てることを目標にしています。ブドウ栽培は「剪定ひとつでも、一年の出来が変わる」といわれるほど奥が深いです。町内の農家さんを訪ねて回りましたが、技術を隠さず共有し、改善を続ける姿勢が印象的で、自分もそうありたいと思いました。将来は新品種や販路拡大にも挑戦し、内子町の果樹をもっと多くの人に知ってもらいたいです。