- 発行日 :
- 自治体名 : 秋田県鹿角市
- 広報紙名 : 広報かづの 令和7年7月号
令和7年第5回鹿角市議会定例会が6月6日から22日間の会期で開かれました。初日に行われた市長の行政報告の概要をお知らせします。
■主な内容
・第7次総合計画後期基本計画にウェルビーイングの視点を
・遭難防止のため十和田高原地区の市道2カ所を通行規制
・八幡平地区における路線バスの再編
■第7次総合計画後期基本計画の策定
現在、市人口ビジョンおよび基本構想の改訂作業を進めています。今後、市民の幅広い意見を伺うほか、かづの未来会議や議会の意見を参考にした具体的な事業計画を取りまとめ、12月には基本構想を決定し、年度内に策定する予定です。
また、計画内では、「市民一人ひとりが自分らしく幸せで、ウェルビーイングを実感し、未来に希望を抱いて暮らせるまちの実現」を目指していくこととしており、去る6月4日、武蔵野大学ウェルビーイング学部の学部長である前野隆司(たかし)教授を講師に市民公開講座を開催し、市民約30人、市職員約70人が聴講しました。講座では、根拠となる事例などを交えながら、ウェルビーイングの基礎知識から社会にもたらす効果について説明され、市民の理解が深まる内容となりました。
■ふるさと鹿角応援寄附
令和6年度は、件数が1万4059件、金額が3億3586万5千円で、前年度と比較して、件数では30・5%の減少、寄附額は12・0%の減少となりましたが、ふるさと納税に係る制度改正による駆け込み需要で過去最高となった前年度に次ぐ実績となりました。
返礼品では、価格高騰の影響により米の確保が非常に厳しい状況です。今後も、モモや枝豆、リンゴなどの季節品の先行予約や、かづの牛、きりたんぽ鍋など人気の特産品の魅力を積極的にPRし、新たなポータルサイトの導入についても検討していきます。
■山菜採りに伴う遭難事故などの防止対策
5月から十和田高原地区の市道2カ所の通行を規制し、市広報やホームページで入山自粛の呼び掛けを行ったほか、土日の早朝に現地パトロールを実施し、注意喚起を行っています。
そうした中、5月18日に、八幡平アスピーテライン付近の登山道で登山客がクマに襲われる人身被害が発生したことから、主な入山口2カ所に注意看板を設置して、宿泊施設経営者などにも観光客への注意喚起を促しています。今後も県や警察、森林管理署、猟友会などとの連携・協力体制を強化しながら、遭難事故などの防止に万全を期していきます。
■かづの厚生病院への小児科常勤医の派遣中止
3月にかづの厚生病院から、4月以降、小児科の入院を休止することと、外来を非常勤医師による週3日の診療体制にする旨の発表がありました。これを受け、関係機関と合同で住民説明会を開催し、入院は主に大館市立総合病院で受け入れすることや救急時の受診方法などを説明しています。現在のところ、入院した家族からの意見などはありませんが、実態を把握しながら入院への支援に取り組んでいきます。
■子育て支援の充実
今年度の就学前の教育・保育施設の利用定員は、4月から十和田地区に家庭的保育事業所「くうねゆうベビールーム」が新たに開設された一方で、大湯保育園の閉園によって、昨年度に比べ15人減の890人となっています。途中入園も含めた今年度の最終入園予定者数は602人で、全体的に余裕がある現状から、保護者の就労要件を問わずに生後6カ月から満3歳未満の未就園児が利用できる「こども誰でも通園制度」について、来年度からの開始に向けて検討を進めていきます。